水墨画五龍!

東洋の龍に対して西洋にはドラゴンがあり、
同じ幻獣を示す漢字に辰と竜や龍もある。
龍に色々ある事はなんとなく知っていたが、
なんと、五度も変身成長する龍の絵を依頼された。

出世魚と言われる鯔(ぼら)は
スバシリ・イナ・ボラ・トドと呼び名が変わる。
その他、鱸(すずき)・鰤(ぶり)なども
成長にしたがって名称が変わる。

龍も成長神化にしたがって名称が五回変わり、
それを五龍と云うのだそうです。

その五龍について依頼主の説明によると、
「述異記」という中国の書には、
泥水で育った蝮(まむし)は五百年にして蛟(みずち)
すなわち、雨竜(あまりょう)となり、
雨竜は千年にして成竜(せいりゅう)となり、
成竜は五百年にして角竜(かくりゅう)となり、
角竜は千年にして応竜(おうりゅう)になり、
応竜は年老いて黄龍(こうりゅう)と呼ばれる。
と書かれているそうです。

雨竜から黄龍へと変身する五つの竜の姿を
互いに絡み合うように配置した一枚の水墨画に依頼された。

描くために各々の竜イメージを具体的に確認すると
最初の雨竜は蛟の名残で尻尾が渦巻く蜥蜴のような姿。
成竜は一般的な竜の姿。
角竜は蝙蝠状の翼と大きな角を一本持った竜。
応竜は蒼竜、赤竜、白竜、黒竜を支配する四竜の長で羽のある竜。
黄龍は珠を持ち火炎をまとう五本指の神の精とされている。
龍について学ぶ事ができ大変に勉強になりました。

水墨画は画仙紙などの和紙に青墨や茶墨を使用して描きますが、
描き直しや修正が利かないので薄墨の滲み具合の制御が難しい。
和紙の墨が乾く前に水を含くませた筆で
薄墨を滲ませ、ある程度は滲み具合を予測できますが
予想外の部分にまで滲みが進入拡大して焦ってしまう。
墨が乾くと意外なボカシ諧調の色合いになり、
その偶然性が水墨画の風雅な味わいになるのだろう。

その拙作龍絵原画を依頼主が買い取り
扁額に仕立て神社に奉納するそうで、
画寸は横90に縦35cmの横長水墨画です。

偶然性が作用する不安定な作画法なので、二度手間ですが
制作過程で描き損じた場合を想定して同じ絵を同時に二枚描き、
滲み具合の綺麗な方を丸筒に収納して依頼主へ送りました。
普段はデジタルで絵を描いて身体は楽なのですが、
たまにアナログで描くと首や腰が固って痛くなった。

不鮮明な写真ですが、右下は雨竜、左下は成竜、
右上は角竜、左上は応竜、そして、中央は黄龍です。
写真をクリックし、大きくして、ご覧いただければ幸いです。


Goryu,Copyright(C)2012 AoiFujimoto. All Rights Reserved.

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aoifujimoto について

1947年石川県金沢市生れ。69年平凡パンチ誌で8Pのイラストレーション作品掲載。73年芸術生活社の月刊芸術生活誌目次絵12点連載。75年に澁澤龍彦著東西不思議物語毎日新聞イラスト連載。87年集英社文庫カバー血の本シリーズイラスト連載。97年画文集怪物伝説白夜書房刊。02年富里市制記念親子馬の銅像デザイン制作。10年富里市案内板と27回トミサトスイカロードレースTシャツのイラストデザイン制作。個展13回。
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